新入社員の教科書シリーズについて
このシリーズは新卒入社の方々を対象に、これから職場や社会でキャリアを積んでゆくために必要なエッセンスをまとめたものです。
そして新人の心構えやビジネスマナーを中心とした一般的な新人向けの教則本とは異なり、法律やマネーおよび経営の仕組みなど、実学を中心とした構成となっています。
キャリアプランの多様化した現代においては、旧来の就業倫理は通用しませんので、「精神論より実学を」をモットーに、みなさんに少しでも有益な話題を提供できれば幸いです。
ビジネスマナーはなぜ必要なのか?
仕事は他人が評価するもの
なぜ世の中にはビジネスマナーが必要なのでしょうか?
それはビジネスにおいては、自分の仕事を評価するのは他人だからです。
いくらあなたが「自分は100点満点の仕事をした」と思っていても、相手が半分しか評価しなければ、あなたの仕事の価値は50点ということになります。
特にサービス業のような定量評価の難しい仕事であれば、顧客に与える担当者の印象が、仕事の評価に直結することが少なくありません。
人は外見で判断できる
昔は「人は外見では判断できない」と言ったものでしたが、モノが溢れた現代では、その人が何を好んで身に付けているかによって、その人の価値観を推察できます。
今は「外見で人を判断できる」時代なので、ポイントを外した身だしなみは、ビジネスパースンとしての常識やセンスを疑われかねないのです。
人は習慣によってつくられる
古代の著名な哲学者であるアリストテレスは、「人は習慣によってつくられる」と言いましたが、ビジネスマナーが大切である理由はまさにここにあります。
ビジネスマナーを学ぶということは、場をわきまえ、自分自身を適切にコントロールし、なおかつ他人に対する気配りができるようになるということです。
そして一流のビジネスマナーを身につけている人というのは、やはり仕事も一流であることが多いものです。
ビジネスマナーのキホン
身だしなみ
すべての職種に共通して言えることは、自分に合ったサイズの服を選び、常に清潔感を心がけるということです。
出勤前には上着をブラッシングし、パンツをプレッサーにかけてしっかりプレスを入れ、帰宅したら必ずファブリーズなどで消臭しましょう。そしてハンカチは必ず持ち、また靴は100均の艶出しクリーナーで構わないので、常にピカピカにしておいてください。
身だしなみに高級感は不要ですが、貧乏くささと不潔さは、ビジネスパースンにはマイナスにしか作用しません。
ヘアスタイルやスーツは、自分のクライアント(顧客や上司)を不快にさせないように注意が必要です。本来、ヘアスタイルやスーツのデザインは本人の自由ですが、わざわざクライアントを不快にさせて自分の仕事をやりにくくする必要は無いと思います。
挨拶
挨拶は自分から進んで明るくハキハキと行いましょう。
ありきたりなアドバイスかもしれませんが、職場を見まわしてみると、基本的なことが満足にできていない先輩社員は意外と多いものです。
しかし会社というものは組織ですから、コミュニケーションが円滑にゆかないと、会社機能もうまく働きません。「挨拶ひとつできない人間は、結局なにをやらせてもダメ」という言葉もあります。
礼儀作法
腕を組みながら上司の話を聞く、話す時に相手の眼を見ない等々、悪意はなくとも知らなかったがためのマナー違反は結構多いものです。
以前は口うるさい先輩達がたくさんいて、職場全体で新人のしつけをしたものですが、最近は全く指導しない(無関心な)上司もいるようです。
今後は日本企業もアップオアアウトの時代になりますので、昇進するにせよ起業するにせよ、礼儀作法ができていないと商談の席で自ら安目を売ることになります。
若いうちに自己投資のつもりで勉強しておいた方がよいでしょう。
電話応対
入社間もない頃、新入社員が最も緊張する仕事は電話応対ではないでしょうか?
実は電話応対に慣れるためのとっておきのコツがあります。それはなるべく早くこの3つをおさえてしまうことです。
<早く電話応対に慣れるコツ>
・電話の操作をマスターする(保留と転送)
・内線表と本人の顔を一致させる
・主要得意先と担当者名をリストアップする
そもそも電話応対とは、相手の用件と取次先を確認し、電話を転送するだけです。
担当者が不在の場合は急ぎであれば担当者から折り返してもらい、そうでなければ担当者の席に伝言メモを貼っておけばよいのです。
「電話が鳴ったら3秒以上待ってから10コール以内に受話器を取れ」とか、必要以上に細かい日本のマナーが新人を委縮させてしまっている感は否めません。
上座と下座
最近はフリーアドレスの職場が増えていますが、依然として上下関係を明確にした座席配置にしている企業は多いので、上座と下座は覚えておきましょう。
<4人掛けの応接室>
出入口側の壁面が下座で、反対側が上座になります。
また同じ壁面では出入口に近い方が下座で、遠い方が上座になります。
この場合は来訪者の上席が①、部下が②、自社の上席が③、部下が④です。
<6人掛けの応接室>
基本は4人掛けの応接室と一緒です。
ただし一番の上座は3列席の真ん中になります。
<タクシーに乗車する場合>
後席の一番右端シートが一番の上座で、次が後席の左端のシートです。
三番目は後席の真ん中で、一番の下座が前列の助手席になります。
ビ ジネスマナーを制する者は仕事を制する
たかがマナー、されどマナー…。
最近はウェブを通じてミーティングをする機会も増え、以前ほどビジネスマナーを求められる機会は減ったかもしれません。
しかし仕事のレベルが上がって、付き合う相手のグレードも上がると、ビジネスマナーの良し悪しで商談の成否が決まってしまうことも少なくありません。
作業からビジネスのレベルになると、相手はあなたの人物を見るようになります。そのモノサシのひとつがビジネスマナーというワケです。
そしてビジネスマナーは一朝一夕で身に付くものではなく、多くの場数を踏んで、長い歳月をかけて磨かれてゆくものなのです。
この記事でご紹介したのはほんの目次の部分だけです。みなさんにはより深くビジネスマナーを身に付け、洗練された魅力的なビジネスパースンを目指しましょう。
END
参考
人事部長オススメの新社会人が取るべき検定資格TOP4
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新社会人が検定資格を狙うべき理由
世の中を賢く生きてゆくためにはお金と法律の知識は必須です。また仕事で成果をあげるためには、会社が利益を生み出す仕組みを理解するがあります。さらに今のご時世は営業だろうが事務だろうが、ITを使いこなせない人は仕事のスタートラインにすら立つことはできません。
そこで「資格を取りましょう!」と言いたいところですが、筆者は新社会人には難関国家資格はオススメしません。新入社員は本業で覚えなければならないことがたくさんあるので受験勉強の時間を捻出するのが大変な上に、年一回の試験日に急な仕事が入ってその年の受験そのものをキャンセルしなければならなくなるリスクが高いからです。
「じゃあどうすればいいの?」という人のために、筆者は検定資格を勧めています。検定資格であれば年に2~3回受験できますし、1~2ヶ月くらいの学習期間で短期合格も充分アリなので達成感もあります。
ここでは上場準備企業の現役人事部長であり、自身も20種類以上の検定資格を取得してきた筆者が、今後のキャリアアップのために新入社員が絶対に取得しておきたい4つの検定資格をご紹介します。
人事部長オススメの新社会人が狙うべき検定資格TOP4!
フィナンシャル・プランニング技能士3級
税金、金利、年金、保険など、社会を生きてゆく上で必須であるお金に関する知識を網羅的に学ぶことができます。自己責任の時代においては老後資金の形成に投資は不可欠ですが、運用リスク回避のポイントは若い頃から長期運用することです。またお金の基礎知識さえあればうっかりリボルビング払いをしてカード破産してしまうリスクも回避できます。
ビジネス実務法務検定3級
世の中は売り手と買い手、使用者と労働者など、他人同士の利害関係で成り立っているといっても過言ではありません。そして利害関係にはコンフリクトがつきものですが、それを解決するためのルールこそ法律なのです。そして法律は「知っている者に味方する」とも言われます。法律の基本を知ることで詐欺やハラスメントから身を守ることができます。
日商簿記検定3級
企業の経営活動は全て財務諸表に集約されます、つまり簿記の知識さえあれば会社がどのような仕組みで運営されているのか知ることができ、営業職であろうと事務職であろうと会社から評価されやすい仕事をすることができるようになります。さらに簿記の知識があると株式投資や家計管理にも応用でき、堅実に資産形成することができます。
ITパスポート試験
今やIT知識はビジネスに必須であり、IT知識の有無がハイパフォーマーと情弱ワープアの分かれ道となることは間違いありません。ITパスポート試験はパソコンに限らず、ネットワークや情報セキュリティなどの仕組みもしっかり学ぶことができますので、業務システムの運用だけでなく、ネット副業を始める時も役立つこと間違いありません。
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