ビジネス文書の書き方
送付状
ビジネスにおいては、社外へ文書を送る場合に、送付状を添えるのがマナーです。
送付状の目的は、誰が、誰に対して、どのような書類を、いつ送ったのか、ということを明示することです。(書類を受け取った側は、送付状も一緒に保存することが通例です)
送付状には郵送とFAXの2パターンがあります。
送付状(郵送)
これは一般的な送付状の様式です。
① 発信した日付
② 相手先の社名、所属部署、担当者名 ※「株式会社」を(株)のように省略しない
③ 自社の住所、社名、所属部署、担当者(自分)名 ※上司名で送付する場合は、(文責 上司名(自分の氏名))と記入する
④ 件名
⑤ 「拝啓」&「敬具」で括る ※さらにへりくだった表現であれば「謹啓」&「謹白」を用いる
⑥ 書き出しに挨拶文を入れる ※不採用通知などは「平素は大変お世話になっております」だけでよい
⑦ 本文は「さて」、「早速ですが」から始める
⑧ 送付状なので、送付書類を列挙するが、箇条書きを「記」&「以上」で括る
⑨ 送付書類を箇条書きで列挙する ※1枚を1葉(いちよう)と表現するとより丁寧になる
送付状(FAX)
FAXは郵送を簡略化したものなので、FAX送付状もシンプルな様式になります。
契約書や覚書(おぼえがき)などの公文書は、あらかじめFAXで原稿をやりとりし、後日、原本を郵送して署名押印するのが一般的です。
<送付状(FAX)作成のポイント>
① 発信者の住所、名称、連絡先を明記する ※相手先がすぐに連絡してくる場合があるので、電話とFAX番号を明記しておく
② 送信日付
③ 送付先名称 ※相手先のFAX番号を入れておくと送信時に便利
④ 用件はシンプルに
⑤ 挨拶文も郵便より簡略化して可
⑥ 送付書類を箇条書きで列挙するのは郵送の時と同じ
⑦ 送信枚数 ※FAXは送信エラーの恐れがあるため、トータルで何枚送信したのか明記する
FAXを送信した後に、FAXが届いたかどうか相手先に確認の電話をすると親切でしょう。
お礼状・挨拶状
上司から「取引先にお礼状を出しておいてくれ」と言われて慌てないように、基本的な書き方をマスターしておきましょう。
原則として送付状と同じ形式で構いませんが、お礼状や挨拶状の場合は、本文の書き出しと結びに「時候の挨拶」が入ります。
時候の挨拶は月ごとにふさわしいパターンがありますので、必要に応じて専門サイトなどで調べてみましょう。
ただし最近は文書マナーが簡略化される傾向がありますので、あまり文面の出来にこだわりすぎないことがポイントです。
<お礼状作成のポイント>
① 謹啓&謹白は、拝啓&敬具よりもさらにへりくだった表現
② 桜花の候(おうかのこう)は4月に用いる時候の挨拶(書き出し)です
③ 結びの表現もいくつかの定型文を抑えておけば充分です
<ビジネス文書に頻出する言葉>
・御中(おんちゅう)~「総務課御中」というように用います。「総務課の皆様へ」という意味なので個人名にはつけません。
・架電(かでん)の件~「すでに電話でお話した件」という意味です。
ビジネスメールの書き方
メールのメリットとデメリット
メールのメリット
メールは郵便やFAXに比べ、スピーディかつ手軽にメッセージや画像および文書ファイルをやりとりしたり、CCを使うことで、同時に複数の相手と情報を共有したりできます。
また相手が不在でも、メールを送信しておけば、確実に用件を伝えることができます。
メールのデメリット
誤ってウイルスに感染したメールを開封することで、自分のパソコンや社内ネットワークに甚大な損害を被るリスクがあります。
また内容によっては、文章よりも口頭で説明した方がよい用件もあり、メール使うことでトラブルになる場合があるので注意が必要です。
メールの使い方
メールの基本機能
To | 送信先(相手) |
From | 送信元(自分) |
Re(Reply) | 返信先 |
Fw(Forward) | 転送先 |
Cc(Carbon Copy) | 当事者以外の情報共有先(共有先公開) |
Bcc(Blind Carbon Copy) | 当事者以外の情報共有先(共有先非公開) |
メールのルール
メールは必要事項を簡潔にまとめ、詳細は資料を添付するか口頭で伝えるのが基本です。
件名;調査結果報告書送付の件
株式会社〇〇〇〇商事 〇〇事業部〇〇課〇係 係長 〇〇 〇〇 様
平素お世話になっております。 早速ですが標記の件、別添の通り送付しますのでご確認下さい。
今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
〇〇〇〇コンサルティング株式会社 〇〇部〇〇課 〇〇 〇〇
長文メールは用件のポイントがわかりづらく、相手側に改めて内容を整理する手間をかけさせてしまうのでNGです。
メールは始業時、昼休前、終業前など、最低でも1日3回はチェックする習慣をつけ、メールを受信したら内容を確認し「了解しました」等の返信をしましょう。
また上司の指示で第三者にメールを送信する時は、社内であればCc、社外であればBccを使って上司と内容を共有しておくと、上司も安心します。
社外宛メールの例文
メールには送付状や書き出し文、結びの句などは必要ありません。むしろ挨拶はシンプルに済ませ、単刀直入に本題に入って構いません。
手紙を書くようにダラダラと用件を伝えるのではなく、報告、連絡、相談など用件を明確にし、伝達事項は5W2Hで箇条書きにした方が、相手に確実に内容が伝わります。
<5W2H>
What(用件)、Why(目的)、When(日時)、Where(会場)、Whom(対象者) How(すること)、How much(予算)
ビジネス文書のまとめ
情報は文章化することで、伝えたいことをモレなくムラなく整理することができます。
つまり文章力を鍛えるということは、ビジネスパースンに不可欠なロジカル(論理的)な思考力を鍛えるということになるのです。
なお文書は記録として残るので、誤字脱字や用語の誤り、一時の感情にまかせた不適切な表現などのミスを避ける必要があります。
ミスを避けるポイントは、期限まで余裕を持って作成して提出前に見直し、新人であれば必ず上司にチェックしてもらうことです。
END
参考
人事部長オススメの新社会人が取るべき検定資格TOP4
オンスクJPなら月額1,078円(税込)で何講座でもウケホーダイ!
新社会人が検定資格を狙うべき理由
世の中を賢く生きてゆくためにはお金と法律の知識は必須です。また仕事で成果をあげるためには、会社が利益を生み出す仕組みを理解するがあります。さらに今のご時世は営業だろうが事務だろうが、ITを使いこなせない人は仕事のスタートラインにすら立つことはできません。
そこで「資格を取りましょう!」と言いたいところですが、筆者は新社会人には難関国家資格はオススメしません。新入社員は本業で覚えなければならないことがたくさんあるので受験勉強の時間を捻出するのが大変な上に、年一回の試験日に急な仕事が入ってその年の受験そのものをキャンセルしなければならなくなるリスクが高いからです。
「じゃあどうすればいいの?」という人のために、筆者は検定資格を勧めています。検定資格であれば年に2~3回受験できますし、1~2ヶ月くらいの学習期間で短期合格も充分アリなので達成感もあります。
ここでは上場準備企業の現役人事部長であり、自身も20種類以上の検定資格を取得してきた筆者が、今後のキャリアアップのために新入社員が絶対に取得しておきたい4つの検定資格をご紹介します。
人事部長オススメの新社会人が狙うべき検定資格TOP4!
フィナンシャル・プランニング技能士3級
税金、金利、年金、保険など、社会を生きてゆく上で必須であるお金に関する知識を網羅的に学ぶことができます。自己責任の時代においては老後資金の形成に投資は不可欠ですが、運用リスク回避のポイントは若い頃から長期運用することです。またお金の基礎知識さえあればうっかりリボルビング払いをしてカード破産してしまうリスクも回避できます。
ビジネス実務法務検定3級
世の中は売り手と買い手、使用者と労働者など、他人同士の利害関係で成り立っているといっても過言ではありません。そして利害関係にはコンフリクトがつきものですが、それを解決するためのルールこそ法律なのです。そして法律は「知っている者に味方する」とも言われます。法律の基本を知ることで詐欺やハラスメントから身を守ることができます。
日商簿記検定3級
企業の経営活動は全て財務諸表に集約されます、つまり簿記の知識さえあれば会社がどのような仕組みで運営されているのか知ることができ、営業職であろうと事務職であろうと会社から評価されやすい仕事をすることができるようになります。さらに簿記の知識があると株式投資や家計管理にも応用でき、堅実に資産形成することができます。
ITパスポート試験
今やIT知識はビジネスに必須であり、IT知識の有無がハイパフォーマーと情弱ワープアの分かれ道となることは間違いありません。ITパスポート試験はパソコンに限らず、ネットワークや情報セキュリティなどの仕組みもしっかり学ぶことができますので、業務システムの運用だけでなく、ネット副業を始める時も役立つこと間違いありません。
コスパ最強の検定試験学習ツール「オンスクJP」のご紹介
これら4つの検定資格をいかに効率的に取得するか?ということですが、検定試験の学習ツールとして筆者のイチオシがオンスクJPです。
オンスクJPであれば月額1,078円(税込)で、50種類以上の講座がいくらでもウケホーダイなので、なるべくコストをかけずに資格を取りたいという方にピッタリです。
さらに資格の学校TACのノウハウが凝縮された充実の講義をスマホやパソコンで視聴でき、1講義プラス復習テスト機能つきのコンテンツが1コマ10分間に収められているため、通勤や休憩などのスキ間時間を有効に活用しながらしっかりと理解を深めることができるスグレモノの学習ツールです。
筆者推奨の4つの検定資格もしっかりとカバーされていますので、オンスクJPを活用しない手はありませんね!

