フレームワークってなに?
フレームワークとは
フレームワークとは先人達が考案し、ビジネスの現場で長らく活用されてきた、いわば「思考の型(フレーム)」のことです。
仕事をしてゆく中で、原因を分析したり、課題を検討したりする場面がたくさん出てきますが、分析や検討の方法をいちいち考えていたら時間がいくらあっても足りません。
そんな時、フレームワークを活用することで、仕事が飛躍的にはかどります。
フレームワークのメリット
フレームワークには、問題発見、原因分析、課題検討の他にも、評価や解決のためのさまざまなバリエーションが存在します。
用途に応じてフレームワークを使いこなせるようになれば、仕事の効率がアップするだけではなく、論理的な思考力も鍛えることができます。
今回はフレームワークの中でも、新入社員のみなさんがすぐに活用できそうな、基本的なものをいくつかご紹介します。
仕事がはかどるフレームワーク集
MECE
「MECE(ミーシー)」とはMutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略で、「モレなくダブリなく整理する」という意味です。
せっかく一生懸命に報告書や提案書を作成しても、たったひとつの調査モレや検討モレのおかげで、その仕事全体の信ぴょう性が無くなってしまいます。
「モレなくダブリなく整理する」ことは、全ての仕事における基本スキルですので、ぜひマスターしてください。
MECEのコツは物事を体系化してチェックすることです。
たとえば病院の職員名簿を作成する際に、いきなり五十音順で整理しようとすると、間違いなくモレやダブリが生じます。
組織図にして体系化してみる
そこで病院の組織図にもとづいて、部署ごとに所属メンバーを洗い出してみましょう。
部署のリストアップにモレがなければ、あとは部署ごとに人数を合わせてゆくだけで、「MECEな職員名簿」を作成できるはずです。
視点を変えて(職種別)ダブルチェックする
ここでもうひとつアドバイスすると、視点を変えてダブルチェックするとMECEはカンペキです。
医療機関には2年ごとに、厚生局に対して職種別の従事者票を提出する義務がありますから、「職種別」の職員名簿を作成し、「所属別」名簿と職員の総数と照合してみるのです。
職員数1,000人を超えるような事業所の場合は、このようなクロスチェックをすることで、モレやダブリを防ぐことができます。
ロジックツリー
「ロジックツリー(論理の樹)」とは、その名前のとおり物事の関係性を樹形図にして、原因を分析したり、課題を導き出したりする手法のことをいいます。
ロジック(論理)には「演繹法」と「帰納法」があります。
かなり乱暴な解説ですが、「演繹法」とは「なぜならば〇〇だから」、「帰納法」は「元はと言えば〇〇だから」という理屈で結論を導き出す方法です。
演繹法(売上が下がった原因を分析する)
これは演繹法のロジックツリーです。
売上が下がった原因を「なぜ?」という切り口でもって、段階的にブレークダウン(具体化)してゆくことで原因を明確にし、具体的な対策を導き出します。
帰納法(個々の事象から課題を明らかにする)
今度は帰納法のロジックツリーです。
売場に起きている事象から、「だからどういうこと?」という切り口で、段階的にチャンクアップ(抽象化)してゆくことで、本質的な課題を明確にします。
トップダウン・ボトムアップ
社内の情報の流れには、大きくわけてトップダウンとボトムアップの2つがあります。
トップダウン
全社目標を達成するために、経営陣(トップ層)から各部や各課に対して、全社目標を落とし込むことをトップダウンといいます。
ポイントは、トップの目標を現場に丸投げするのではなく、それぞれの立場や役割に応じてブレークダウン(具体化)することです。
ボトムアップ
一方で顧客に最も近いのは現場(ボトム層)です。そして経営陣は、経営方針を誤らないために、顧客や現場の声を会社の目標に反映させたいと考えます。
そこで現場の情報を、部門長を通じて経営陣にあげてゆくことをボトムアップといいます。
この時も、現場の声を上席者へ丸投げするのではなく、それぞれの立場においてチャンクアップ(要約)することです。
このように社内の各階層がトップダウンとボトムアップによって連携することで、会社組織が健全に機能しているのです。
人間の身体にたとえると動脈と静脈のようなものですね。
IPO
「IPO」はInput(入力)→Process(処理)→Output(出力)の略で、仕事を処理する手順を表したものです。
基本的にみなさんの仕事も、「上司から指示を受け(Input)」→「指示された仕事を処理し(Process)」→「成果物を提出(Output)」する流れになっています。
もし自分の仕事がスムーズにゆかないな…と思ったら、まずIPOのどこにムリやムラ、もしくはムダが発生しているか分析してみましょう。
Pro’s&Con’s
Pro’s&Con’sとは「プロコン」といって、「メリットかデメリット」か、もしくは「可能か不可能か」など、相対する要素を1軸で整理したものです。
フレームワークとしてはとてもシンプルですが、進まない物事をプロコンでもって2つに整理してみるだけで、スッと目の前に道が拓けることはよくあります。
たとえば新入社員の頃は、とにかく上司や先輩の期待に応えようと、なんでもかんでも仕事を抱え込んでしまって思考停止してしまうこともあります。
そんな時はプロコンで「自分の力できること」と「自分の力ではどうしようもできないこと」に整理してみましょう。
前者の仕事であれば、頑張って完遂(かんすい)すべきでしょうし、後者であればすぐに上司に対応を相談すべきです。
できない仕事を抱え込んで、結果的に顧客や他部署に迷惑をかけるくらいであれば、さっさとヘルプ要請してもらった方が、上司としてもありがたいものです。
フレームワークと論理的思考
前回解説した論理的思考とフレームワークは非常に相性がよく、むしろセットで活用すべきものです。
物事を論理的に考えるようになれば、フレームワークを活用したくなるでしょうし、フレームワークを有効に活用するためには、論理的な思考力が不可欠です。
早い段階から積極的に論理的思考力を鍛え、フレームワークの引き出しをたくさん持つことで、30歳以降の仕事力に大きな差が現れます。
END
参考
人事部長オススメの新社会人が取るべき検定資格TOP4
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新社会人が検定資格を狙うべき理由
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そこで「資格を取りましょう!」と言いたいところですが、筆者は新社会人には難関国家資格はオススメしません。新入社員は本業で覚えなければならないことがたくさんあるので受験勉強の時間を捻出するのが大変な上に、年一回の試験日に急な仕事が入ってその年の受験そのものをキャンセルしなければならなくなるリスクが高いからです。
「じゃあどうすればいいの?」という人のために、筆者は検定資格を勧めています。検定資格であれば年に2~3回受験できますし、1~2ヶ月くらいの学習期間で短期合格も充分アリなので達成感もあります。
ここでは上場準備企業の現役人事部長であり、自身も20種類以上の検定資格を取得してきた筆者が、今後のキャリアアップのために新入社員が絶対に取得しておきたい4つの検定資格をご紹介します。
人事部長オススメの新社会人が狙うべき検定資格TOP4!
フィナンシャル・プランニング技能士3級
税金、金利、年金、保険など、社会を生きてゆく上で必須であるお金に関する知識を網羅的に学ぶことができます。自己責任の時代においては老後資金の形成に投資は不可欠ですが、運用リスク回避のポイントは若い頃から長期運用することです。またお金の基礎知識さえあればうっかりリボルビング払いをしてカード破産してしまうリスクも回避できます。
ビジネス実務法務検定3級
世の中は売り手と買い手、使用者と労働者など、他人同士の利害関係で成り立っているといっても過言ではありません。そして利害関係にはコンフリクトがつきものですが、それを解決するためのルールこそ法律なのです。そして法律は「知っている者に味方する」とも言われます。法律の基本を知ることで詐欺やハラスメントから身を守ることができます。
日商簿記検定3級
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ITパスポート試験
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