新入社員の教科書

新入社員の教科書⑳ 日本の雇用制度の不都合な真実


日本のサラリーマンは幸せか?

  将来を考える女性

幸福度が先進国最下位の日本

国連が先日発表した「世界幸福度ランキング2019」によると、日本の幸福度は先進国最下位の58位であり、過去10年間の日本の順位の中でもワースト記録でした。

この理由について国連は「他人に対する寛容性の低い社会」であるためと説明していますが、「寛容性の低い社会」とは具体的にどのようなことでしょうか?    

 

 

日本のサラリーマンの真実

今回は日本の労働問題にからめて、日本のサラリーマン制度の真実についてお話をします。 みなさんにおかれては、キャリア設計の方向性を誤らないように、早い段階から情報収集し、備えを万全にしておいて頂きたいと思います。      

 

 

 

日本の雇用制度の不都合な真実

労働者を使い捨てにする社会

  労働者を使い捨てにする経営者

戦略性のない人事マネジメント

現在の新卒リクルート市場は空前の超売り手市場ですが、1989年頃のバブル景気のころも似たような状況でした。 企業各社は新卒内定者を逃さないように、「入社前合宿」と称して、学生達をテーマパークやリゾート施設に「軟禁」していたものでした。

ところで最近、IT系の大企業などに、45歳以上の中高年社員を対象とした大規模なリストラを行おうとする動きがあります。 実は今回のリストラのターゲットにされている世代こそ、バブル景気のころに、たくさんの内定先の中から現在の勤め先を選んだ人達です。

残念ながら多くの日本企業には人事戦略(大局観)がというものがありません。 常に場当たり的な、目先の頭数合わせの採用ばかりしていますが、この傾向は少なくともここ30年間ほとんど変わっていません。  

現在みなさんの職場で退職勧奨を受けている中高年社員達は、20年後のみなさんの姿です。みなさんは20年で会社に頼らなくても収入を得られるようなスキルを身に付ける必要があります。

 

世界に類を見ない陰湿なリストラ

欧米ではレイオフといって、企業の業績が悪化すれば労働者を解雇し、業績が回復すると再び労働者を雇います。 欧米は日本に比べて社会保障が充実していること、年齢や性別もしくは職歴などによって再就職が差別されることが少ないので、雇用や解雇が流動的に行われます。

一方、日本では労働基準法によって、使用者は労働者を簡単に解雇できません。 これは一見、労働者に良いことのように思われますが、簡単に解雇できないので、使用者は労働者に対して自発的に辞めさせるように仕向けます。

これが日本の職場でパワハラやイジメが横行する原因であり、その凄惨さは集団リンチに近いものがあります。 平成29年度に都道府県労働局に寄せられた労働相談件数は110万件ですが、厚労省の発表によると、その内容のトップが「いじめ・嫌がらせ」です。

しかしこんな状態になっても、経済界の強い反発により、日本では未だにパワハラや職場イジメが法律で禁止されていません。(防止措置を講じることが義務化されただけです) 大人の社会がこんなありさまでは、子供のイジメなど無くなるはずがありません。  

日本では職場イジメのターゲットにされると退職する以外に抜け出す方法はありません。万が一に備えて失業保険などの公的制度などを調べておきましょう。また資格を取得して転職に備えておく必要もあります。

 

親を捨てるかキャリアを捨てるか

日本では毎年10万人近い労働者が、老親の介護のために離職しています。 日本には介護休業法がありますが、誰でも自由に取得できるワケではありませんし、取得できたとしても93日間という取得上限があります。

自宅で看取りたいというのならまだしも、介護を行うのに最長93日しか休暇を取得できない社会のいったいどこが豊かなのか、とても疑問に思いませんか。

介護のために離職する労働者のほとんどが中高年世代ですが、その人達のおよそ半数が失業状態にあって、厳しい家計をやりくりしながら親の介護をしています。

介護が終わってようやく復職しようにも、日本の雇用慣行では、ブランクのある中高年が、前職のキャリアを活かせるような仕事に就くことは絶望的です。 よって親の介護が終わった後は、ワーキングプアに転落して人生“詰み”です。    

自分の親が要介護状態になるタイミングと、その時の自分の年齢を考えて、キャリア設計しておく必要があります。その年齢になるまでに必要な資金や副業もしくは起業できるのか検討してみましょう。

 

 

道理よりもムラの掟が勝る社会

  職場イジメにあるう女性社員

やっぱり戦略性の無い日本人

日本は世界有数の移民大国です。政府は移民の事実を頑として受け容れませんが、すでに在留外国人は240万人を超え、多くの国内産業は外国人労働者抜きには成り立ちません。

一方で技能実習制度にみられるような外国人労働者に対する強制労働や、日本の学校へ通う外国人の子女に対する陰湿なイジメなどが社会問題になっています。

そんな酷い扱いにも関わらず、日本の老人を介護してくれとか、もっと観光に来てお金を使ってくれ…などと言っているのが日本人です。

ですが被害者である外国人技能実習生も、得意客であるインバウンド観光客も、どちらも中国や東南アジアの人達であるということを、もっと冷静に考えるべきでしょう。

日本の技能実習制度が、技能実習という名の低賃金単純労働だということは、すでに世界各国の知るところとなっています(国連からも廃止勧告を受けています)。

もし外国人労働者や観光客が日本を見限ってしまったら、日本の経済規模は急速にしぼんでゆきますので、今度は日本人が海外に出稼ぎにゆくことになります。

英語とパソコンと自分の専門分野を活かして日本にいながら国際的にフリーランスの仕事を受注することができます(ギグエコノミー)。思い切って海外脱出するのもアリです。

 

体育会系というバカ

日本のサラリーマン社会には、昔から「体育会系」という言葉があります。これは上司や先輩の命令であれば、理不尽なことでも黙って従うのが大人…というヘンな考え方です。

日本でパワハラやセクハラがなかなか減らないのは、こういう歪んだ倫理観が「社会常識」として職場に浸みついてしまっていることもあるでしょう。 日本の社会は昔から「ムラ社会」と言われて、多様な価値観や異なる意見を受け入れない、狭量で閉鎖的な風土があります。

ハラスメントが行われていても、村八分を恐れていい大人が見て見ぬフリをするので、日本の組織では自浄作用が働きません。 これが国内企業の不祥事が減らない原因ですが、毎回懲りずに一斉に頭を下げているオジサン達を見ていると、つくづく日本企業はオワコンだな…と思います。  

ハラスメントはハッキリNO!と言いましょう。パワハラであれセクハラであれ、黙っていると相手はどんどんエスカレートします。必ず社内外の通報制度を利用して拒否する態度を明確にしましょう。

 

殺人と自殺とどっちがマシか

日本の殺人件数は年間360人前後ですが、自殺件数はなんと2万人以上です。 平成不況のころは年間で4万人近くが自殺していましたので、それよりだいぶ減ったとはいえ、殺人件数と比べると異常な人数が毎年自殺しています。

日本は安全な国だとは言いますが、失業したり身体を壊したりして、いったん社会の枠組みから外れると、これほど冷たくて無関心な国はありません。

要するにこの国では、労働力としての価値が無くなれば、キリのよいところで自殺するか、社会の隅でひっそりと朽ち果ててゆくしかないのです。

そんな社会制度の欠陥に対して、声を上げるのは物好きな活動家のすることであって、一応同情はして見せるが、実際には関わらないというのが日本の風潮です。 国連が日本を評して「他人に寛容ではない社会」というのはこういうところだと思います。    

日本の社会がもっと多様性を受け入れて、他者に寛容な社会になればよいのですが、現実的には期待できません。社会を変えようと努力することは大切ですが、国外脱出して幸せに暮らすという選択肢もあります。

 

 

自立的に生きることが許されない社会

  社畜社員

社畜のスパイラル

日本の学校では一般教養に偏った教育を行い、お金や法律の知識など、社会で生きてゆくために必要とされる実学を教えません。

また大学からそのまま就職し、定年までひとつの職場を勤めあげることが美徳であり、仕事の生産性よりも「職場の和」を乱さないことこそ、サラリーマン必須のスキルでした。

「職場の和」を乱さないように主張を控え、サービス残業や休日出勤は当たり前、職場の付き合いに上司の私用まで、まさに「社畜」こそ日本のサラリーマンの本質です。

そのために社外で通用するようなスキルも人脈も構築できず、一生その職場にしがみつくしかなくなる…という「社畜のスパイラル」に陥ってゆくのです。

その会社でしか評価されないキャリアというのは、今の時代は非常にリスキーです。むしろいつ辞めても自力で食べてゆける実力を養いたいものです。

 

サラリーマンは為政者に都合のよい制度

社畜化の構造すなわちビジネス人材が社会的に自立できない仕組みこそ、今の日本国家のガバナンスそのものです。 為政者にしても経営者にしても、労働者が交渉力を持たず、従順な社畜である方が、低コストの消耗品として好きなように扱うことができるからです。

しかし昨今のさまざまな労働問題や社会問題が示すように、従来の日本の人事マネジメントはすでに限界がきており、機能不全に陥っています。

私達はちょうど制度移行の過渡期を生きているのですが、ではこれからどうすればよいのか?ということについては次回お話します。

END

 

 

参考

人事部長オススメの新社会人が取るべき検定資格TOP4
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新社会人が検定資格を狙うべき理由

世の中を賢く生きてゆくためにはお金と法律の知識は必須です。また仕事で成果をあげるためには、会社が利益を生み出す仕組みを理解するがあります。さらに今のご時世は営業だろうが事務だろうが、ITを使いこなせない人は仕事のスタートラインにすら立つことはできません。

そこで「資格を取りましょう!」と言いたいところですが、筆者は新社会人には難関国家資格はオススメしません。新入社員は本業で覚えなければならないことがたくさんあるので受験勉強の時間を捻出するのが大変な上に、年一回の試験日に急な仕事が入ってその年の受験そのものをキャンセルしなければならなくなるリスクが高いからです。

「じゃあどうすればいいの?」という人のために、筆者は検定資格を勧めています。検定資格であれば年に2~3回受験できますし、1~2ヶ月くらいの学習期間で短期合格も充分アリなので達成感もあります。

ここでは上場準備企業の現役人事部長であり、自身も20種類以上の検定資格を取得してきた筆者が、今後のキャリアアップのために新入社員が絶対に取得しておきたい4つの検定資格をご紹介します。

人事部長オススメの新社会人が狙うべき検定資格TOP4!

フィナンシャル・プランニング技能士3級

税金、金利、年金、保険など、社会を生きてゆく上で必須であるお金に関する知識を網羅的に学ぶことができます。自己責任の時代においては老後資金の形成に投資は不可欠ですが、運用リスク回避のポイントは若い頃から長期運用することです。またお金の基礎知識さえあればうっかりリボルビング払いをしてカード破産してしまうリスクも回避できます。

ビジネス実務法務検定3級

世の中は売り手と買い手、使用者と労働者など、他人同士の利害関係で成り立っているといっても過言ではありません。そして利害関係にはコンフリクトがつきものですが、それを解決するためのルールこそ法律なのです。そして法律は「知っている者に味方する」とも言われます。法律の基本を知ることで詐欺やハラスメントから身を守ることができます。

日商簿記検定3級

企業の経営活動は全て財務諸表に集約されます、つまり簿記の知識さえあれば会社がどのような仕組みで運営されているのか知ることができ、営業職であろうと事務職であろうと会社から評価されやすい仕事をすることができるようになります。さらに簿記の知識があると株式投資や家計管理にも応用でき、堅実に資産形成することができます。

ITパスポート試験

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