人事部長のひとりごと・・・

ビジネス文章力を見れば仕事力がわかる


きちんとしたビジネス文章を書けますか?

自分も決して文章が上手な方ではないが、そんな自分から見ても「ビジネスユースとしてはあまりにも頂けないな・・」という文章に出くわすことがある。

そういった文章の何がどう酷いのか?というと、「誤字脱字」が多い、「てにをは」の使い方が間違っている、「用語の用法」を取り違えている、などの文法上の初歩的なミスや、話し言葉のように主語が省略されていて、「誰が」「なにを」といった関係性が不明瞭だったり、自分の感情をダラダラと書いて、結局のところ何をどうして欲しいのか意図が全く理解できないものまで多様だ。

もっとも肉体労働系の仕事に就いていて、日頃あまり文章を書く機会の少ない人であれば、まぁ仕方ないと思う。

しかし新卒リクルートのシーンにおいて、(札幌市を含めた)地方の私大文系学生の作文力のお粗末さには驚かされる。

文系学生なのに文章ひとつ満足に書けないということは、いったいその学生の採用価値をどこに見出したらよいのだろうか?と他人事ながら心配になってくる。

文章を書けないビジネスパースンはどうなるか?

文章力はリモートワーク時代に必須のスキル

少なくとも企画、営業、管理、事務などのホワイトカラーの仕事に就く人の中で、まともなビジネス文書を書くことのできない人は、これからのビジネスにおいてはかなり厳しい状況に陥ってしまうことを覚悟した方がいいだろう。

ビジネスコミュニケーションにおいて、「電話」がすでにオワコンツールと呼ばれて久しいが、リモートワークがどんどん普及してゆく時代にあっては、用件をテキストでもって簡潔明瞭かつスピーディにまとめる能力が必須となる。

「ビジネスメール」にしても「ビジネスチャット」にしても、的を得ない文章は余計な確認作業の手間を生じさせ、仕事の生産性を低下させてしまうばかりか、情報の伝達モレやミスリードを誘発し、むしろ業務フローにおけるボトルネックとなってゆく。

文章力の低い人は仕事力も低い

個人的には、文章力の低さは「ボキャブラリーのチープさ」と「構文力の弱さ」によるものと考えている。

そして「ボキャブラリーがチープ」ということは、それは「業務に必要な知識量が不足している」ということであり、「構文力が弱い」ということは、仕事の流れを体系立てて、時系列でもって段取りできる「構成力(=思考力)が弱い」ということでもある。

よってビジネス文章をまともに書けない人がリーダーになってしまうと、いつまで経っても組織の生産性は上がらない。

ビジネス文章を上手に書くには?

目的と事実を簡潔に伝える

では「ビジネス文章力の弱い人はオワコンなのか?」といえばそうではない。

文章力はトレーニング次第でいくらでも上達することができるし、要領よくビジネスにふさわしい簡潔明瞭で構成のしっかりとした文章をまとめることができるようになれば、おのずと仕事の仕方も生産的になってくる。

ビジネス文章力を鍛える基本は、まず「ビジネス文書」と「お手紙」は全く別物だということを知るべきである。

ビジネス文書の目的は、あくまでもこちらの用件を正確に相手に伝え、こちらの期待する行動を相手に起こさせることである。

よってまずその文書が、「報告」なのか、「連絡」なのか、「相談」なのか、といった用件を明確に示し、さらに「結論」から先に述べて、「相手に求めていること」・・・つまり「文書の目的」を読み手に端的に伝える必要がある。

用件は手短に、補足は別途資料を用意する

さらに補足の情報があれば、事実をモレなくダブりなく整理してから、簡潔明瞭に「箇条書き」し、もしそれらの説明が長くなりそうであれば、資料を別に用意して「詳細はこちらを御覧ください」と申し添えておく。

さらに込み入った内容であれば、「詳細は改めて説明させて頂きたいので、直近のどこかでお時間を頂けますでしょうか?」と対面での打ち合わせをお願いすればよい。

こういった効率的なコミュニケーションの段取りを全く考えずに、いきなり電話をかけてきて、自分の言いたいことを、思いつくままにワーワーギャーギャーと騒ぎ立てられると受ける相手も困惑するし、むしろ仕事の邪魔でしかない。

1メール(1スレッド)・1用件がビジネスの常識

なおEメールの場合は「1メール(ビジネスチャットは1スレッド)・1用件」に限る。

メールやビジネスチャットには必ず「件名欄」があるが、その名のとおりそのメール(スレッド)の目的を明示するコミュニケーションの出発点となる重要な部分だ。

よって2案件あれば、それぞれ別個にメールもしくはスレッドを立てると、話が途中で混線してグチャグチャにならなくて済む。

最後になるが、巷にあふれるビジネスマナー講師の諸氏には「お辞儀の角度」だの「上座・下座」だの、今のご時世にはどうでもいい些末なことに拘泥するのではなく、むしろ仕事の生産性に直結するようなこういった実学こそ扱って欲しい。

テキストコミュニケーションはリモート時代の必須スキルであり、これからはテキストを効果的に操ることができる人材がビジネスを制すのだ。

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