人事部の視点 話題のトピック

リモートワークの普及で不要となる職場のモノ・コトTOP5


第1位 ハンコ

現時点のリモートワーク普及率は国内全企業の3割弱(パーソル総合研究所調べ)に留まっているそうです。そしてリモートワークが進まない原因のひとつに日本のハンコ文化があげられます。

政府は国民に対して外出自粛を要請していますが、例えば社内の決裁文書や行政官庁へ提出する書類の大半が未だに押印を要するために、わざわざ出勤しなければならない人が多いという本末転倒な事態となっています。

しかし企業向けの電子認証決裁システムはすでに20年以上前に実用化されています。

そこで政府も2018年になってようやく行政手続きの電子認証化を推進しようとしましたが、既得権益を守ろうとする印章業界の猛反発および彼らと癒着している自民党の族議員の暗躍によって頓挫してしまいました。

電子認証に反対しているのは全国印章連絡協議会と日本の印章制度・文化を守る議員連盟という人達です。

一方で労働力人口が減少し続ける日本において電子認証の導入による事務合理化は喫緊の課題ですので、これを政治的圧力で覆そうとするのは国益を損なう視野狭窄的な発想であり、時代錯誤も甚だしいと思います。

 

第2位 朝礼

毎朝、職場のメンバーが集合して本日の行動予定を時計回りで順に報告し、最後に全員で社是を唱和するという光景は、昭和の頃に多くの企業でよく見られました。

現在はグループウェアでメンバーの予定を共有できますし、社是や経営理念は自社のホームページに掲示されていますので、朝の忙しい時間帯にわざわざメンバー全員を招集して、朝礼を行うメリットはありません。

しかしそれにも関わらず未だに朝礼を実施している企業もあるようですが、リモートワークが普及すれば物理的に朝礼を開催することは不可能になりますので、必然とグループウェアに移行してゆくことになるでしょう。

なお朝礼を肯定する人達の言い分としては、毎朝、社員全員で社是を唱和することで、経営理念を再確認し、日頃の行動に活かすというものがあります。

しかし一語一句を噛み締めながら社是を唱和している社員がいったいどれほどいるでしょうか?

そんなことをさせる暇があったらMBO(目標による管理)を導入し、四半期ごとに経営理念に基づいた個人の取り組み目標をコミットしてもらい、上司面談で評価とフィードバックを行う方がよほど効果的です。

また社員の中にはグループウェアを見ない人もいるため、口頭できちんと申し送りを行う場を設けるべきという人もいます。

もっともこれは本末転倒な話であって、会社が多額のお金をかけて導入したビジネスツールを活用しないということは職務怠慢以外の何物でもありません。

むしろグループウェアの未開封履歴を集計して、連絡事項をきちんと確認しない人は人事評価でもってマイナス査定するくらいでなければ社員の質は良くなりません。

 

第3位 現金出納

日本はキャッシュレス化が遅れており、例えば2016年の時点では隣国韓国のキャッスレス比率は96.4%でしたが、日本はわずか19.9%(2020年1月経産省レポート)に過ぎませんでした。現在の日本のキャッシュレス化はようやく25%を超えましたが、それでも国際的にはまだまだ遅れている方でしょう。

このような日本全体のキャッシュレス化の遅れにより、社内の経費精算や取引先への支払を現金でもって決済している企業は多く、支払作業のために出社しなければならない経理部スタッフは多いと思われます。

なお現金決済を止めるべき理由には、現金出納業務がリモートワークの足かせとなるのみならず、不特定多数の人々の手を介して流通してきた現金そのものが新型コロナウイルスの感染源となるリスクが高いというものもあります。

新型コロナウイルスは空気中であれば3時間程度で死滅しますが、金属やプラスチックなどの物体に付着した場合は2~3日は感染力を維持すると言われていますので、やはりキャッシュレス化を進めるべきなのです。

 

第4位 忖度(そんたく)

忖度とは相手の気持ちを推し量るという意味であり、日本の職場ではその場の空気を読んで、気を利かせて立ち回ることをいいます。

これまでの日本の職場においては、仕事で成果をあげることよりも、目上の人に忖度し、会社組織の中を上手に立ち回り、時には小器用にスタンドプレーを織り交ぜつつ、いかにして定年まで会社にぶら下がるかということを考えているサラリーマンが多かったのではないでしょうか?

しかしリモートワークにおいては上司や同僚と場を共有することができませんので、誰もその場の空気を読みようがなく、またこれみよがしのスタンドプレーも、そもそも見てくれる人がいません。

リモートワークは在社勤務と違い、チームメンバー同士が時間と場所を共有しない非同期型のワークスタイルですので、Teamsなどのグループワーク支援ツールを活用してメンバー間で情報を共有し、タスクの進捗管理を行う必要があります。

Teamsで協働を行うためにはミッション(仕事の目的と達成すべき目標)とタスク(目標達成のために、誰が、いつまでに、何を行うのか)を明確に設定し、Teams上でもってメンバーと共有しておく必要がありますが、業務ごとのプロセスが可視化されることによって、忖度やスタンドプレーの介在する余地が無くなるでしょう

 

第5位 つきあい残業

リモートワークの就業時間管理をどうするか、ということについては目下世間で議論されているところですが、ここでいうのは上司が職場に居残りしているために、部下が仕事をしているフリをして時間を潰す、いわゆる“付き合い残業”のことです。

残業時間については2019年4月から改正労働基準法が施行され、月間45時間、年間で360時間を超える違法な残業を行った経営者に対し、懲役6ヶ月以下もしくは30万円以下の罰金を科されることになりました。

これによって本来であれば部下達にムダな残業をさせないように上司の側から積極的に退勤を促すべきですが、業種によっては労働基準法を知らない経営者や管理職がまだまだ多く、昭和時代の名残のような付き合い残業が横行している事例もあるようです。

なお余談ですが、労働基準法では原則として残業を禁止しています。

労使間で労働基準法第36条に基づいて残業禁止の例外を認める協定(36協定)を結んだ場合に限り、労働者に残業させることが認められますが、それでも残業させられる時間には前述の上限があって、違反者に対して大企業は2019年4月から、中小企業は2020年4月から厳しい罰則が適用されることになりました。

リモートワークが普及することで、改正労働基準法と相まって不毛な付き合い残業という悪習が根絶されることが予想されますので、貴重な人生の時間を副業や自己啓発などに充てて有意義に活用してゆきましょう。

 

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