人事部の視点 採用管理の仕事

新卒採用と中途採用では評価の視点が全く違う


新卒採用のポイント

新卒採用を行う目的

日本の企業が新卒採用を行う目的は、他社のカラーに染まっていない新卒者を採用し、時間をかけて自社の価値観を植え付け、自社の企業文化を次の世代へ長きに渡って継承してゆくことです。

日本では多くの学生達は3月に学校を卒業すると、そのまま4月から新社会人として就職することが当たり前とされていますが、これは従来の日本では終身雇用および年功型賃金という独特な人事システムが存在していたために、定期的に新卒者を補充する必要があったからです。

すでに終身雇用と年功型賃金制度は崩壊したと言われているものの、地方の中小企業を中心に実態としては旧い人事制度が中途半端に残存している企業が多いため、いまだに春季一括採用が行われていますが、アフターコロナ以後は通年採用に変わってゆくと予想しています。

 

新卒採用はポテンシャル採用

新卒者には実務経験がありませんので、採用選考のポイントは将来的な成長期待度です。ゆえに新卒採用はポテンシャル採用とも言われます。

それでは成長期待度はどのようにチェックするのか?というと、本人の人柄や学生時代の経歴から学習能力の高さを推し量ることになります。

そして昔から「守破離」と言われるように、学習能力の良し悪しはどれだけ他人から上手に学ぶことができるか・・・つまり対人コミュニケーション能力に大きく左右されます。

 

対人能力と学習能力は比例する

対人コミュニケーション能力の巧拙は、これまで経験してきた対人関係の場数に比例します。

素直さ、明るさ、地頭の良さ、などの素養に加え、学業と並行しつつ部活動やボランティア活動など多様なコミュニティに関わってきた学生は総じて対人コミュニケーション能力が高く、それゆえに多様なリソースを活用しながら短期間に効率よく多くのことを学んでゆく傾向があります。

 

中途採用のポイント

中途採用を行う目的

中途採用の目的は自社に不足している特定の専門知識や技能などを持った人材を、社外から調達することです。

本来であれば自前で何とかしたいところですが、人材の育成はとにかく時間と労力がかかるために、手っ取り早く社外から人材調達を行なおうという趣旨ですので、言うなれば中途採用は「時間を買う」ことと同義でしょう。

また中途採用を行う理由としてよく挙げられるのが「社内に新しい風を吹かせる」というものです。

これは組織がマンネリ化し、既存社員では組織改革が停滞してしまった時に、あえて異なる企業文化で育った人材を投入し、触媒として組織に化学変化をもたらす作用を期待するという訳です。

 

中途採用でチェックすべきポイント

実務能力とJDとの整合性

中途採用は新卒採用と根本的に目的が異なり、あくまでも「即戦力」採用が前提です。

よって最初に応募者の実務能力(ライセンス、技能、実務経験)と求人条件にかかるJD(ジョブ・ディスクリプション=職務要件定義)が合致しているかどうかの見極めを行います。

なお即戦力採用で失敗しないためには自社の各セクションにおけるJDを整理し、ジョブ型採用に徹することです。メンバーシップ型採用では採用目的がブレやすく、仮に即戦力の獲得に成功しても、社内での役割が不明確であるがために、結局は本来の実力を発揮できずに早期離職してしまいます。

 

タスクマネジメント能力

次にチェックすべきはタスクマネジメント能力です。

中途採用を行う主な理由は、自社に不足している特定の実務能力を有する人材を補強したり、社内改革の起爆剤としての役割を期待したりしてのことですから、中途採用を行う人材には通常のルーチン以外に、何らかのミッション(業務プロセス改善など)を期待していることがほとんどです。

よってこれらの課題のタスクを着実に遂行し、期日内にクロージングして具体的なアウトカムをあげる能力も必須となります。

タスクマネジメント能力は過去にどのようなプロジェクトに参画し、どのような実績を上げたかで確認することができますが、チェックのポイントは求職者自身がそのプロジェクトに主体的に関与していたか否かです。

 

チームマネジメント能力

ミドル世代の中途採用に外せない要素としてチームマネジメント能力があります。チームマネジメント能力とは平たく言えば管理職として部署を適切に運営し、部下を育成する能力のことです。

就職氷河期における極端な新卒採用抑制の影響で、多くの企業では30代後半から40代前半のミドル層が欠落しており、かつては「転職35歳限界説」などと言われたものでしたが、ここ数年はチームマネジメント能力を有するミドル世代の人材ニーズが高水準で推移しているようです。

チームマネジメント能力は前職までの役職者経験およびチームマネジメントのスタイルを確認することでおおよそ推察できます。

なお現在の理想的なリーダーシップのスタイルは、トップダウン型よりファシリテーション型のリーダーです。

複雑化し、経営環境の変化の激しい現代においては、一人の卓越したリーダーの力量のみで組織をリードしてゆくことは非常に難しく、むしろチームメンバーの知恵を効果的に引き出して、チームでもって適切な意思決定を行ってゆけるファシリテーション能力の高いリーダーの方が今の時代に合っているのです。

経営の4大資源はヒト、モノ、カネ、情報であり、経営管理とはこれら4大リソースを適切に管理し、最小限の投資でもって最大限の成果を上げてゆくことですが、中でもヒトの管理は最も手間暇がかかり、しかもなかなか思い通りにゆかないものです。企業において管理職を置く大きな理由がまさにそのやっかいな人材のマネジメントにあります。そして多くの企業において役職者の処遇を専門職の処遇より厚遇しているのはそのためです。

 

豊富で有用な人脈

中途採用者の大きな武器のひとつが業界での豊富な人脈であり、また企業が中途採用を行うのは、その人材が持つ人的ネットワークを自社の事業に活かすことを期待しているからでもあります。

有効な社外人脈を持っているかどうかは、社外における業界団体での関わりを確認しましょう。例えばもし医療従事者であれば、日本医療経営実践協会の所属支部において企画運営委員を務めていたら、そのエリアの病院の事務方には概ね顔が利くのだろうと推察できます。

 

ビジョンのすりあわせ

将来のビジョンについても忘れずに確認しましょう。

中途採用の目的は、社内の人材ニーズを充足させるための即戦力の獲得ですが、求職者側から見ると、自分の経験を活かし、さらに磨きをかける機会を得るために転職に踏み切ることが多いですから、求職者が自社に入社してどのようなキャリアを積むことを期待しているのか、事前に確認しておく必要があります。

この作業を怠ると、求職者が望んでいるキャリアと、自社が提供できるチャンスが噛み合わず、せっかく獲得した有能な人材が早期離職してしまうリスクがあります。

特に有能なスキルドワーカーほど、自分のキャリア形成にはなんら関係のない、つまらない社内の儀式(その会社独特の行事や慣行)に自分の貴重な人生を浪費することを極度に嫌いますので注意が必要です。

 

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