番外編;入社したらすぐに始めたい確定拠出年金運用ガイド

ビギナーのための投資戦略


投資で成功するためには戦略が不可欠

新入社員の教科書シリーズ番外編として、確定拠出年金制度を活用した老後資金づくりのための資産運用について解説してきましたが、最終回となる今回はビギナー向けの投資戦略についていくつかご紹介したいと思います。

ここで投資戦略について語る前に、「戦略」の重要性について簡単に説明しておきます。みなさんも「戦略」と「戦術」という言葉を聞いたことがあると思いますが、ボクシングにたとえていうなら、戦略とは「どの階級で勝負するか?」ということであり、戦術とは「リングの中でどう戦うか?」ということを意味します。

そして「戦略の失敗は戦術で補うことはできない」とも言われます。先のボクシングの話であれば、素早いフットワークでもって距離を保ちつつポイントを稼ぐアウトボクシングと、接近戦で相手に肉迫してKOを狙うインファイトは、試合の流れに応じて臨機応変に切り替えることができますが、挑戦階級の選択ミスによる体格差のハンデだけは、戦術を切り替えたところでどうにもなりません。

もうひとつ付け付け加えるなら、戦略とは「すべきこと」のみならず、「しないこと(手を出さないこと)」を決めることでもあります。誰しも投資リソース(資金や情報)は限られていますから、あらゆる種類の投資手法に対して全方位作戦を採ることは不可能です。限られた投資リソースを最大限に活用するためにも、最初から不利な領域には手を出さないという割り切りが必要なのです。

 

 

ビギナーのための投資戦略

投資商品をよく理解する

仕組みのよく解らないものには投資しないことです。そもそも投資とはリターン(収益)の期待できる投資先に出資して、その事業を応援するものであり、ギャンブルのような科学的根拠の無い「投機」とは目的も性質も全く異なるものです。

また株価は金利や為替などの影響を受けます。日経平均株価は前日のNYダウ平均(米国版日経平均株価のようなもの)の終値の影響を受けやすいとは昔から言われていることですが、投資マーケットの仕組みについてもよく理解しておくことです。

マーケットのルールと仕組みを理解し、投資する商品について充分なリサーチを行い、なぜリターンが期待できるのか客観的かつ合理的に説明できるものに限定して投資すべきです。

 

分散投資する

「ひとつのカゴに全ての卵を盛るな」というのは投資の世界では有名な格言です。これはひとつの投資先に全財産をつぎ込むと、その投資先に不測の事態が起こった時に、一瞬で全財産を失ってしまう恐れがあるので、投資は分散しておこなうべしという意味です。

例えば株式、債権、金、積立保険など、いくつかの投資商品を組み合わせて運用し、万一のリスクの際に損失を最小限に食い止めることが投資のセオリーです。さらに為替リスクに備えて輸出企業の株式と、輸入企業の株式を両方保有するなど、計画的に投資先を分散することを「ポートフォリオを組む」といいます。

その点、ETFなどの投資信託は、プロのファンドマネージャーによってあらかじめポートフォリオを組まれており、ファンドマネージャーがファンドを構成する個別銘柄の運用成績を見ながら定期的に入れ替えを行ってくれますので、投資初心者にはありがたい商品です。

なお景気動向をみながら各種投資商品へ振り分ける投資額見直すことを「アセットアロケーション(投資割合の調整)」といいます。

 

 

長期投資する

株価が低い時に株式を購入し、株価が値上がりしたタイミングで売却できればその差額が儲けになります(キャピタルゲイン)。誰しも最安値で株式を購入し、最高値で売り抜けたいと思うのが人情ですが、実際のところこのような芸当はプロの投資家でも難しいものです。

これのグラフは直近5日間の日経平均株価の推移ですが、日々乱高下しており、明日の株価を読むことは、まったくもって至難の技です。

日経平均5日

 

一方のこちらのグラフは6ヶ月間の株価の推移です。コロナショックの後に暴落し、その後乱高下してはいますが、先ほどの短期間の株価グラフに比べると、グラフの波がなだらかなので、大まかな相場のトレンドを把握しやすいと思います。

日経平均6ヶ月

このように株価は短期間では相場の成り行きを予測することは難しいのですが、長期的な視点で捉えると、今が上げ相場なのか下げ相場なのか、大勢が一目瞭然ですので、おかしな銘柄を掴むリスクが低くなります。

 

ファンダメンタルズ投資に徹する

株式投資の場合、株の売買を行うタイミングを検討する手法が大きく2つあります。

ひとつは「テクニカル分析」と呼ばれるもので、投資家心理をローソク足や株価チャートの変動パターンでもって株価を予測して、株の売買を行うというものです。結局のところ株価の変動は企業の絶対的な価値を示しているわけではなく、投資家の需給意欲を反映したものですので、テクニカル分析を行う根拠には一理ありますが、一方でギャンブル的な要素も否定できません。

テクニカル分析は超短期で収益を狙うデイトレーダーが好んで用いますが、老後資産形成のための長期投資には向かないと思います。

もうひとつの投資は「ファンダメンタルズ分析」というもので、企業の業績や業界の景気動向を会社四季報や経済ニュースなどから分析し、中長期的な視点でもって売買を行ってゆくものです。

上場企業については四半期ごとに決算短信を公開しなければなりませんので、事業年度の初めに好業績の見込める企業に投資し、以後3ヵ月ごとに計画と実績の乖離をみながら保有するか売却するか判断します。長期的に資産形成を行ってゆく、確定拠出年金と相性の良い投資スタイルだと思われます。

 

毎月少しずつ一定額を投資する

日々の株価は読めませんので、例えば毎月一定額でもってコツコツと株を購入し続けると、今回のような不可抗力によって株価が一時的に暴落したとしても、長期的にはプラスの収支で着地する確率が高くなります。

このように長期間にわたって毎月一定額を少しずつ積立てる方法を「ドルコスト平均法」といいます。ドルコスト平均法でもって30年以上株式投資を行った場合、最終的には6%前後の利益率に収斂(しゅうれん)するというデータもあります。

ただし投資信託の選定の際にはあくまでも日経225銘柄連動のインデックスファンドなどの最もオーソドックスなものを選ぶようにしましょう。積極的に利益を狙いにゆくアクティブファンドはリスクを大きく取る上に、ファンドマネージャーの運用手数料も高めですので、ドルコスト平均法のメリットを相殺してしまいます。

またインデックスファンドの中でも、成長分野の株式に特化したグロース株ファンドや、業績の割に株価の低い(つまりもしかしたら大化けするかもしれない)バリュー株ファンドなども含まれていますが、これらは実態としてはアクティブファンドなので、やはりドルコスト平均法に対してマイナスに作用することもあります。

 

 

投資には継続学習が必要

ここまで投資の基本について解説してきましたが、最近では資産運用の手段として暗号通貨(仮想通貨)などが加わったり、出資を募る側も上場せずともクラウドファンディングで手軽に資金調達できるようになったりと、投資の手段やマーケットの環境は日々変化しているので、常に継続学習を怠らないことが重要です。

それには会社四季報や経済ニュースだけではなく、ITやライフスタイルなど幅広い方面にアンテナを張っておくべきです。例えばWebニュースを40本くらいブックマークして、かつRSSリーダーなどを利用して毎朝サッと見出を眺めてみる方法もアリです。

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参考

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新社会人が検定資格を狙うべき理由

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ここでは上場準備企業の現役人事部長であり、自身も20種類以上の検定資格を取得してきた筆者が、今後のキャリアアップのために新入社員が絶対に取得しておきたい4つの検定資格をご紹介します。

人事部長オススメの新社会人が狙うべき検定資格TOP4!

フィナンシャル・プランニング技能士3級

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ビジネス実務法務検定3級

世の中は売り手と買い手、使用者と労働者など、他人同士の利害関係で成り立っているといっても過言ではありません。そして利害関係にはコンフリクトがつきものですが、それを解決するためのルールこそ法律なのです。そして法律は「知っている者に味方する」とも言われます。法律の基本を知ることで詐欺やハラスメントから身を守ることができます。

日商簿記検定3級

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ITパスポート試験

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