人事部の視点 採用管理の仕事

人事のプロが教える転職必勝法


採用担当者からみたしくじりパターン

転職に失敗するのは主に2パターンあります。ひとつはなかなか採用に至らないパターン、そしてもうひとつは転職できたものの、いろいろな事情があって早期に離職してしまうパターンです。

 

パターンその1~なかなか採用が決まらない

これまでに延べ1,000人以上の採用に携わり、自身も数回の転職歴のある筆者の経験から申し上げると、採用される人材はどこの会社に応募しても採用されやすく、また不採用となる人材はやはりどこの会社でも不採用となりやすい傾向があるように思えます。

これは採用される人と採用されにくい人には、それぞれ特有の行動パターンがあるからであり、今回はそれらを踏まえて転職を成功させるための必勝戦略についてご紹介したいと思います。

 

パターンその2~ミスマッチによる早期離職

せっかく採用となったのに本来の実力を十分に発揮できないまま、早期離職に至ってしまうパターンをミスマッチといいます。

本来、中途採用は即戦力採用ですので適所適材(職務要件にマッチした人材を採用する)型の採用であるべきですが、日本の多くの企業では、長らく適材適所(採用してから担当を決める)型の採用を行ってきたために、ミスマッチが起きやすいのです。

 

筆者の転職経験

30代までは自分の看板づくり

筆者の転職歴は多い方だと思います。20代は流通小売業にて販売に従事し、30代は建設会社の管理部門にて人事と経理を学び、40代前半からは病院の事務部門、後半は物流業と資源リサイクル商社にて、それぞれ人事業務を担当しました。

かつては「転職35歳限界説」などと言われたものですが、筆者の場合は40代からは管理職のポジションでもって4社も渡り歩いています。これは30代で自分の看板つまり明確な強みを構築できたからです。

 

40代からはキャリアの収穫期

基本的に40代は「四十不惑」の世代であり、これまで積み上げてきたキャリアをベースにして、ひと華咲かせる時期でもあります。

かつて吉本興業の元専務であり、同社の中興の祖とも言える木村政雄さんが書いた「35歳革命」という本の中に、「40歳にもなって自分探しをしているヤツは人生失敗です」というくだりがありましたが、40代はキャリア前半部分の収穫期とも言えるでしょう。

 

最近の採用トレンド

メンバーシップ型からジョブ型へ

冒頭で「日本の多くの会社では適材適所型の採用を行っているが、中途採用は即戦力採用なので、本来は適所適材型の採用であるべきだ」と述べましたが、リクルートの世界では前者をメンバーシップ型採用、後者をジョブ型採用ともいいます。

ところで平成不況からリーマンショックを経て、多くの企業においてリストラが行われ、経営の合理化が進んだことはご存知の通りですが、仕事のムダを省くということは社内の業務分掌と個々の担当のJD(職務要件定義)を明確にするということです。

社内におけるJDの明確化により、最近はメンバーシップ型採用からジョブ型採用にシフトする企業が増えているようです。

 

投網漁方式から一本釣り漁方式へ

従来のリクルートは、求人広告でもって応募者を集めてから選考を行う「投網漁」方式が一般的でしたが、ジョブ型採用の増加に伴い、最近では募集職種のJDに適合した人材をピンポイントで採用する「一本釣り漁」方式に変わってきています。

よって採用されるためには、漁師(採用者)に対して自分はどのような種類の魚なのか(得意分野)を明確にアピールする必要があります。

 

 

内定のためのマーケティング戦略

需要と供給

リーマンショック後の世界同時不況の時に、新車販売はレクサスやゼロ・クラウンなどの高級車と、廉価な軽自動車に二極化しました。一方でこれまで長い間、新車販売ランキングの上位を占めていたファミリーカーは軒並み販売不振に陥りましたが、これはマーケットが成熟して中途半端なモノが消費者に見向きもされなくなったということです。

このトレンドは人材マーケットにも共通しており、ジョブ型採用とダイレクト・ソーシングの流れが加速してゆくことで、中途半端な人材はなかなか採用されないシビアな時代となってゆきます。

よって需要(企業側の人材ニーズ)をよくリサーチし、供給できる要素(自分の能力やスキル)をよく認識した上で、お互いにとってベストなマッチングを意識した転職活動を行う必要があります。

 

マーケティングの3C分析

3CとはCustomer(顧客ニーズ)、Company(自社のウリ)、Competitor(ライバル社の強み)の頭文字です。そして3C分析とはこれら3者の関係を分析し、自社が狙うべきマーケットを明確にするためのマーケティング手法のことをいいます。

3C分析を転職活動にあてはめると、企業の人材ニーズに対し、自分が提供できる能力やスキルは何か、そしてライバルとどう差別化するのか、ということを分析した上で、採用される確率の高い応募先を狙ってゆきましょうということです。

特にジョブ型採用の時代には、マーケティング分析に基づく戦略的な転職活動が必須条件となります。

 

採用されるための必勝戦略

書類選考対策

誤字脱字を徹底チェックせよ

事務職の転職活動において、応募書類の誤字脱字は致命的だと思って下さい。

また営業職であってもまともな文章の書けない人材は、取引先から安く値踏みされてしまうので、特に信用重視の業界ではNGです。

 

採用メリットを明確にPRする

中途採用を行う多くの企業に不足している人材は、特定分野の専門職やチームマネジメントのできる管理職経験者です。

前述の3C分析をしっかりと行って自分の得意分野やマネジメント経験の棚卸しを行い、もし自分を採用するとその企業にとってどのようなメリットがあるのか、具体的に整理しておきましょう。

 

キャリアにストーリー性をもたせる

転職歴が多い人をジョブホッパーと呼ぶことがあります。ジョブホッパーとは仕事が長続きせずに職を転々とする人をいい、世間一般的には悪いイメージがあります。

筆者も転職歴は多い方ですが、例えば販売職で就職し、不採算店の立て直しを担当するようになってから経営に興味を持ち、30歳を機に転職して人事労務や財務会計を学び、40代になった時にこれまでの経験を買われて事業再生や株式上場のお手伝いをするようになった・・・というストーリーづけを行うとどうでしょうか?

職務経歴にストーリーづけを行うことで転職の動機に一貫性を持たせ、むしろ前向きにキャリアを積んできたような印象を与えることができます。もっとも本来はストーリーに基づいてキャリア形成を行ってゆくことが理想ですが・・・。

 

自分のビジョンと企業の成長ベクトルを一致させる

応募者の本気度は、応募者の志望動機によってだいたい推し量ることができます。その企業に入社して何を実現したいのか?どのようなキャリアを構築してゆきたいのか?など将来のビジョンを具体的に語ることのできる応募者は概ね間違いないと思います。

理想的な転職は応募者のビジョンと企業の成長ベクトルの方向性が一致していることですが、キャリア形成途上の若手であれば、企業の成長戦略に自分のキャリアプランを重ね合わせ、勤め先のリソースを活用してキャリア形成を行ってゆくこともアリでしょう。

 

自分の想いは最後に簡潔にまとめる

たまに職務経歴書に自分の心情を長々と書いてくる応募者がいますが、企業が知りたいのはあくまでも客観的事実ですので、こういった主観的な訴求はかえってマイナス効果です。

企業の人材ニーズに合わせた自分のスペックを箇条書きでわかりやすくまとめ、応募への意気込みは最後に簡潔に述べるのが良いと思います。

 

面接試験対策

面接は商談だ

転職活動とは自分という商品を顧客(企業)に売り込む営業活動です。応募書類は自分を売り込むための販促ツールであり、面接は商談の場とも言えます。

商談を成約させるコツは、これまで述べてきた下準備をしっかりと行い、相手に対して「買わない理由が見当たらない」と思わせるような動機づけを行うことです。

 

人は外見で判断できる

かつては「人は外見で判断してはいけない」と言ったものですが、今の時代はモノで溢れかえっていますので、身に着けているモノを通してその人の価値観が外見に表れやすいと言えます。

前述のとおり面接は商談であり、また「自社の価値観に合わない人材は採らない」のが採用の鉄則ですので、くれぐれも外見で損をしないように身だしなみには細心の注意を払ってください。

 

合わない会社には無理に入社しない

これまで戦略的に転職活動を行うことの重要性を述べてきましたが、戦略とは「何をやって」と「何をやらない(手を出さない)か」を明確に決めることでもあります。

特にキャリアの折返しを過ぎた40歳以降の転職についてはリカバリーが難しくなるため、「勝ち戦を狙うよりも負けぬ戦を心がけること」が重要です。もし転職条件が合わなければ、思い切って応募中の転職案件を辞退する勇気も必要でしょう。

 

参考

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