人事部の視点 採用管理の仕事

人事部は見ている・・・中途採用のポイント


書類選考のポイント

今回はこれまでに延べ1,000人以上の書類選考および500人以上の採用面接を行ってきた筆者の視点から、人事部が中途採用を行う際にどのような視点で選考しているか解説します。

 

すべては応募書類から始まっている

応募書類が届いたら内容物(送付状、履歴書、職務経歴書の3点セット)および、また送られてきた書類の状態についてチェックします。

送付状が無い、写真が添付されていない、希望する職種や日中の連絡先が記載されていない、誤字脱字が多い、あるいは全体的に書類が汚いなどというのは即アウトです。

採用が決まると労使間で雇用契約を取り交わしますが、雇用契約とは、労働者が使用者に対してサービス(労働力)を提供し、使用者はその対価として報酬(賃金)を支払うという契約です。

つまり誤謬を恐れずに言えば、雇用契約は一種の商取引契約みたいなものです。

お客さん(使用者)に対して自分のサービスを選んでもらうために、相手が適正な購買判断ができるような資料(履歴書、職務経歴書)を、ビジネスマナーに則り(送付状を添えて)、見栄えを良くして(きれいな状態で)送付するのは基本と言えます。

よって最初に応募書類の送付状態を見ただけで、その人がビジネスの基本を理解しているか否かはだいたい確認できるものなのです。

 

書類選考はプロファイリング

書類選考で行うべきは応募者のプロファイリングです。

「転職の動機はなにか?」「なぜ当社に応募したのか?」「得意な分野はなにか?」「当社でなにを実現したいのか?」等々を履歴書と職務経歴者から読み取ります。

実は意外に理解できていない採用担当者が多いのですが、面接の場で履歴書を覗き込みながら質問を考えているような面接官はダメです。

採用面接とは、あくまでも書類選考時のプロファイリング結果について本人からヒアリングを行い、自分の立てた仮説と事実を照合し、検証してゆく場なのです。

 

書類選考の採否基準

書類選考の採否を行う判断基準は大きく2つあります。

ひとつ目はプロファイリングの結果から導き出された応募者のスキルや経験が、募集職種のJD(職務要件定義)と合致しているか否かです。

中途採用は自社で人材育成を行う時間と労力を、即戦力を採用することで代替するのが目的ですから、応募者にどれほどヤル気があろうとなかろうと、そもそも応募者のスペックと募集職種のJDが合致しなければ採用する理由がありません。

ふたつ目は応募者のこれまでのキャリアと応募の動機(入社後に期待するキャリア)に一貫性があるかどうかということです。

もし20代での転職であれば、即戦力採用とは言えポテンシャル(将来的な成長期待性)採用の要素も含まれますので、キャリアチェンジを目的とした転職もアリです。

しかし30代後半からの世代は完全に即戦力を期待しての採用ですから、転職前後のキャリアに一貫性が無いということは、本来あり得ないことであり、もし採用してしまった場合は会社側に持ち出し(投資コスト)が発生してしまいますので、本来の即戦力採用の目的に合致しなくなります。

 

面接試験のポイント

仮説を検証するのが面接試験

前述のとおり、面接の場で質問を考えているような採用担当者は失格です。

面接に臨む前に履歴書と職務経歴書あるいは前職のホームページからも情報を収集してプロファイリングを行って仮説を立て、あらかじめ仮説を検証するための質問を用意しておかねばなりません。

よく圧迫面接(わざと高圧的な態度で応募者に接し、応募者がどのように応じるか反応を見る)を行っている企業がある・・・などという噂を耳にしますが、面接は仮説に対して事実確認を行う場にすぎませんので、圧迫面接のような行為は全くナンセンスです。

 

面接攻略サイトの対処法

「こういう質問には、こう答えろ!」などといった面接対処法を指南するような就活サイトを見かけます。また昔から採用面接は「キツネ(応募者)とタヌキ(面接官)の化かし合い」などとも揶揄されますが、こういう場合の有効な対処法はひとつです。

それは応募者からの回答に対して「具体的にどうやって目標を達成したのですか?」「その過程でどのような障害が生じましたか?」「その障害を解消するためにどういった対策を講じましたか?」等々、詳細かつ具体的に質問をどんどん掘り下げてゆくことです。

もし応募者の言うことが他人の受け売りであれば、応募者は曖昧な回答に終始したり、答えに窮して黙り込んだりしてしまうでしょうし、事実であれば、その当時のエピソードを、次から次へと生々しく語ってくれるはずです。

 

「迷ったら採らない」が鉄則

それでも質問に対して的を得ない回答をのらりくらりと続ける応募者もたまにいます。その場合はその確認項目については「検証不能」としておき、もしその他の質問について特段採用すべき要素がなければその応募者は不採用とします。

別の回でも申し上げましたが、採用するかどうかは企業の自由ですが、いったん採用してしまった人材は簡単には解雇できません。

よって採用の鉄則は「迷ったら採らない」ことです。ここで頭数を合わせるような安易な採用を行ってしまうと、後々高い代償を支払うことになりますので注意が必要です。

 

筆記試験は必要か?

資格と筆記試験

多くの企業では一般常識について問う筆記試験とSPIやクレペリンなどを利用した適性検査を実施しているようですが、例えば実務関連の資格を取得していれば一定の知識やスキルがあると判断できますので、筆記試験は実施してもしなくてもどちらでも構わないでしょう。

また適性検査については、確かに職種によって性格などの向き不向きはあるものの、それを除けばむしろ現在は多様化の時代ですので、同質性に偏った採用選考を行う弊害の方が大きいように思えます。

この数年、日本の名だたる大企業において、粉飾決算などの内部不正が相次いでいますが、これは同質性に偏った採用を行ってきた結果だと考えます。

 

リクルーター採用こそ筆記試験は必須

なお採用担当者については、今後はWeb媒体をフル活用したダイレクト・ソーシングが主流となってゆきますので、日本語の文章力に加えてSEOに強いWebライティングのスキルも必須です。

よって採用担当者の募集を行う際は、自社の求人コピーについてSNS版とLP(ランディングページ)を作成させるような筆記試験を設けてもよいかもしれません(笑)。

 

参考

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