
コンビニより多いと言われる歯科クリニックの現状
日本国内の歯科クリニックはコンビニよりも多いと言われていますが、実際のところはどうなんでしょうか?そこで厚労省の医療施設調査と日本フランチャイズチェーン協会の統計をもとに、両者の開業件数を比較してみました。
その結果は下記のとおり。この20年間で急速に店舗数を増やしてきたコンビニに対し、歯科クリニックは長期にわたって安定の6万軒キープでした。開設主体は個人事業者が圧倒的に多く、また毎年多くの事業者が入れ替わっているようです。
都道府県人口10万人あたり歯科クリニック数
これは都道府県別人口10万人あたり歯科クリニックの開業件数を表したものです。地方厚生局を通して開業数がコントロールされているのか(=憶測)、ほとんどの地域で人口10万人につき200軒前後と、歯科医師数に比べて極端な地域格差は見られません。
東京都は人口10万人あたり歯科クリニック数が300軒以上とやや過密気味。一方で青森県と滋賀県は160軒程度とやや密度が薄いようです。恐らく東京都は医療マーケットが大きいので、審美歯科専門など領域特化や機能分化が進んでいるのかもしれませんね。
都道府県別・政令指定都市別歯科クリニック数
今度は地域区分別、都道府県別、政令指定都市(および中核都市)ごとに、歯科クリニックの絶対数を集計してみました。なお左表は地域区分左側のプラスマークをクリックすると都道府県別データに展開することができます。
いずれ都道府県別の標榜診療科や開業・廃業率など、歯科医療マーケティングの指標となりそうなデータを公表し、適宜更新してゆけたら…と考えております。もしこんなデータも当サイトにアップして欲しいというご希望などあればお知らせください。
訪問歯科診療と標榜診療科の内訳
筆者が医療機関に勤めていた頃、歯科医師とともに週1回のペースで介護施設を巡回していました。筆者は医療従事者ではないので、あくまでも往診車の運転と診療機材の積み下ろし作業の手伝いでしたが、地域包括ケアにおいて訪問歯科診療は欠かせない領域です。
左下のドーナツグラフは歯科クリニックが標榜している診療科の内訳で、右側は15年間の推移です。歯科領域の標榜自体は増えていますが、一般歯科は微減です。一方で小児歯科、歯科口腔外科、矯正歯科が増えており、医療ニーズの多様化がその背景にあると思われます。
北海道の医療圏別歯科診療所の数
私たち北海道の歯科診療所の状況を、日本医師会「地域医療システム」をもとに、三次医療圏と二次医療圏ごとにまとめてみました。本統計は2020年の国勢調査がベースですが、この時は北海道の人口540万人のうち、45%にあたる240万人が札幌圏で暮らしていたようです。
ゆえに札幌圏の人口密度はダントツです。一方で人口10万人あたり歯科診療所の軒数は意外と多くありません。また病院歯科が多く医介連携が進んでいるためか、訪問歯科実施診療所数が突出しています。地域包括ケアにおける訪問歯科のモデルケースとして注視していきます。
お問い合わせはこちらから
リモートワークスコンサルティング社労士事務所のサービスお問い合わせ、お仕事のご依頼などは、こちらのフォームからどうぞ。追って担当者よりご連絡させて頂きます。

