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14_資格をとろう

衛生管理者免許試験の概要

2024年12月10日

第一種衛生管理者・第二種衛生管理者の資格取得を考えている方へ

常時50人以上の労働者を使用する事業場において、選任が義務付けられている衛生管理者。

キャリアアップや業務の必要性から、資格取得を検討している方も多いのではないでしょうか。

この記事では、2023年3月に第一種衛生管理者免許試験に合格した筆者が、第一種および第二種衛生管理者の免許試験の概要を分かりやすく解説します。

第一種と第二種の違いは?どちらを受験すればいい?

衛生管理者には第一種と第二種があります。

第一種は全ての業種で衛生管理者として活動できるのに対し、第二種は有害業務が少ない業種(卸売・小売業、情報通信業、金融・保険業など)のみが対象です。

試験の難易度は、試験範囲が幅広い第一種の方が第二種より少し高くなります。

しかし、必ずしも第二種から始める必要はなく、最初から第一種の試験を受けることも可能です。

また、第二種の免許取得後、有害業務関連の追加試験を受けることで、第一種免許にアップグレードすることもできます。

どちらの試験を受験するかは、ご自身の勤務先の業種やキャリアプランなどを考慮して決めると良いでしょう。

衛生管理者をはじめとした、職場の安全管理体制についてはこちら

受験資格

衛生管理者の主な受験資格は以下の通りです(第一種・第二種とも共通)。

  • 大学・短大・高専卒、かつ、労働衛生の実務経験1年以上
  • 高校卒、かつ、労働衛生の実務経験3年以上
  • 労働衛生の実務経験10年以上

この他にも受験資格が認められるケースがありますが、いずれも一定期間の「労働衛生の実務に従事した経験」が必要です。

この「労働衛生の実務」の具体例は、安全衛生技術試験協会のホームページに掲載されている「事業者証明書」に記載されています。

試験日と試験会場

衛生管理者資格試験は全国7カ所にある安全衛生技術センターを会場に、月に2~4回の頻度で行われています(関東は月に10~13回実施)。

試験日は月によって異なり、曜日も様々ですので、ご自身の都合に合わせて受験しやすい日程を選ぶことができます。

また、各都道府県の県庁所在地や中核都市などで、年に1~2回の出張試験も実施されています。
安全衛生技術センターが遠方の方には、こちらの利用もおすすめです。

受験申請方法と試験手数料

衛生管理者の免許試験は、書面もしくはオンラインで受験申請を行います。

大まかな手続きの流れは、以下の通りです。

書面での受験申請

  1. 受験申請書を入手します。
    申請書は各地の安全衛生技術センターまたは取扱機関で配布されているほか、郵送での請求・入手も可能です。
  2. 受験申請書を作成します。
  3. 試験手数料を納付します。
  4. 必要となる添付書類を準備します。
  5. 郵送または持参で、受験申請書と添付書類を提出します。

オンラインでの受験申請

  1. 受験申請・登録申請システムで受験申請を行います。
  2. 試験手数料を納付します。
  3. 必要となる添付書類を準備します。
  4. 添付書類を郵送で提出します。

受験申請のポイント

  • 安全衛生技術センターで受験する場合、受験者の定員に上限があります。先着順なので、希望日がある場合は早めに申し込みしましょう。
  • 添付書類の「事業主証明書」は職場の証明が必要になるので、時間に余裕をもって準備しましょう。
  • 証明写真は合格後の免許申請時にも必要になるので、書面申請の場合は、2枚準備しておくことをお勧めします。

試験手数料

衛生管理者の試験手数料は、8,800円です(2024年12月現在)。

書面申請の場合は郵便局・銀行の窓口で、オンライン申請の場合はコンビニ払いやクレジットカードで支払います。

試験内容

衛生管理者免許試験は、マークシート方式で行われます。

試験時間は第一種・第二種とも3時間で、設問数は以下の通りです。

科目第一種第二種
労働衛生(有害業務)10問(80点)
労働衛生(有害業務以外)7問(70点)10問(100点)
関係法令(有害業務)10問(80点)
関係法令(有害業務以外)7問(70点)10問(100点)
労働生理10問(100点)
合計44問(400点)30問(300点)

一問あたりの回答時間は4分~6分ですので、きちんと試験対策をすれば時間は充分足りるでしょう。

なお、月に何度も試験が実施されている関係からか、試験問題は終了後に回収されます
従って、問題を持ち帰って自己採点することはできませんので注意しましょう。

合格ラインと合格率

衛生管理者試験の合格ラインは、科目ごとに40%以上、かつ、全体の合計で60%以上の得点となっています。

また、合格率は近年、第一種が45%前後、第二種が50%前後で推移しています。

ポイントを押さえてきちんと勉強すれば、問題なく合格できる試験といえるでしょう。

おすすめの勉強法やテキストはこちらから

合格発表と免許証の交付申請

衛生管理者免許試験の合否は、試験日から概ね1週間後に発表されます。

合否は郵送で通知されるほか、結果発表日の9時30分頃に安全衛生技術試験協会のホームページでも公表されます。

合格の場合は所定の手順に従い、免許証の交付申請を行います。

免許証交付申請書は各地の安全衛生技術センターで配布しているので、センターで試験を受ける場合は、受験日に入手しておくことをお勧めします(労働局・労働基準監督署でも配布しているほか、厚生労働省のホームページでもダウンロード可能)。

衛生管理者の免許試験に挑戦しよう

衛生管理者は常時50人以上の労働者を使用する事業場に選任が義務付けられていることから、衛生管理者には常に一定の需要があります。

また、安心・安全で働きやすい職場を作るのに必要な知識が身につきますので、選任義務のない事業場でも役立つ資格と言えるでしょう。

ぜひ、衛生管理者の免許試験に挑戦してみてください!


  • この記事を書いた人

福島智美

大手医療法人で給与計算や社会保険事務を担当した後、資源リサイクル商社に転職し労務課長として山口を補佐した。社会保険労務士試験合格、FP2級、第1種衛生管理者などを取得。文学修士であり学芸員資格も保有する。

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