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新年からチャレンジで年内取得も狙える! 老後も役に立つ「給料が上がる資格8」(女性自身/2024.01.11)

2024年1月19日

厳しいことを言わせてもらうと、FP3級とメディカルクラークは、実務に携わる機会を得るための入場券みたいなものです。よって資格に合格=すぐに転職・昇給ということは、現実にはほとんどありません。

金融も診療報酬制度も、まず実践で使える知識があるかどうかが重要です。どちらの領域も複雑でボリューミーですので、最低でも3年以上の実務経験が伴っていないと、キャリアアップの武器にはなりえません。

また、キャリアコンサルタントは自身の経験をもとに、求職者に対してキャリア指導を行う資格であり、産業カウンセラーのようなコーチング主体のものではありませんので、やはり実務経験の有無がモノを言います。

資格は仕事の幅を広げたり、仕事の質を深化させるにはとても有効なツールですが、ミドル世代以上の採用や人事評価については、まず実務経験や実績ありきで判断されることは知っておいた方がいいでしょう。

もし私が未経験分野でキャリアアップを狙うとしたら、雇用保険の專門実践教育訓練制度を利用して、作業療法士の資格を取ります。医療系資格は独占業務かつ法令で人員配置基準が決まっているので、就職はできます。

国も医療機関の平均在院日数を短縮し、逼迫した医療財政を均衡させたいので、リハビリテーションにかかる診療報酬に加算を設けています。よって医療機関におけるリハビリ職の採用意欲は年々増しています。

なお作業療法士は、運動療法など体力を使う理学療法士に比べて高齢でも働きやすいこと、また言語聴覚士よりも、医療機関や介護施設など、求人の幅が広いことから、自己投資を回収しやすい資格であるといえます。

  • この記事を書いた人

山口光博

コンビニの店長やスーパーの販売課長を経て、31歳の時に管理畑に転職する。以後、20年以上にわたってあらゆる人事マネジメントの実務に携わる。上場準備企業の人事部長として人事制度改革を担当した後に独立、現在に至る。

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