人事関連ニュースを解説する

キャリアをマーケティングせよ(日本経済新聞/2024.01.10)

2024年1月12日

かつて人事部長を務めていた時、新卒採用面接で漠然と「事務がしたい」という就活生が結構多かったと感じたのですが、そのような学生に限って就活が難航していたようです。

採用側としては、「経理や労務の実務経験を積みたい」というならまだしも、生成AIやPADなどDXを加速している時代に、その学生をパソコン入力やファイル整理などの事務で雇用することにメリットはありません。

就活で確実に内定を勝ち取るには、自分のしたいことより、求人側の人材ニーズはなにか?その人材ニーズに対して自分が提供できるスキルはなにか?ライバルの就活生に対して自分のスキルの差別化のポイントはなにか?という要素を、STPフレームワークで整理してみましょう。

そしてどのような業界のどのような職種であれば、自分の特性とマッチするのか客観的に分析してみることで、内定の勝率がだいたい予想できるようになります。

もちろん新卒者なのでスキルや実績などあるわけがありませんから、業務関連の検定資格を取得しておく、サークル活動やボランティアで対人コミュニケーション力やリーダーシップを磨いておくなど、自分自身の商品開発を行っておき、素材としての良質さを採用担当者にアピールすることになります。

  • この記事を書いた人

山口光博

コンビニの店長やスーパーの販売課長を経て、31歳の時に管理畑に転職する。以後、20年以上にわたってあらゆる人事マネジメントの実務に携わる。上場準備企業の人事部長として人事制度改革を担当した後に独立、現在に至る。

-人事関連ニュースを解説する