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【歯科クリニック向け】健康保険の被扶養者追加手続き(健康保険被扶養者(異動)届)ガイド

焦って書類を書く白衣の男性のイラスト

歯科クリニックの被扶養者追加手続き

スタッフの採用や結婚、出産といったライフイベントの際、避けて通れないのが健康保険の扶養追加手続きです。

一般企業では協会けんぽや健康保険組合が対象となりますが、歯科クリニックでは歯科医師国保(国保組合)に加入しているケースも多く、「どこに・何を・どう提出するのか」迷う場面も少なくありません。

本記事では、本記事では、健康保険(協会けんぽ・健保組合)に加入するクリニックを主な対象として、「健康保険被扶養者(異動)届」の手続きを解説します。

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健康保険の被扶養者となる要件

被扶養者として認定される3つの要件

家族が健康保険の被扶養者として認定されるには、次の3つの要件をすべて満たす必要があります。

①居住要件

原則として日本国内に住所(住民票)があることが必要です。

②収入要件

  1. 年間収入額が130万円未満
    ・60歳以上または障害者は180万円未満
    ・19歳以上23歳未満は150万円未満(年齢は扶養に加入する年の12月31日時点で判断)
  2. 被扶養者(家族)の収入額が、
    同居:被扶養者の収入が被保険者(スタッフ)の収入の1/2未満であること
    別居:被扶養者の収入が被保険者(スタッフ)からの仕送り額未満であること

収入額は扶養追加時点から先1年間の見込み額で判断します。
また、収入には雇用保険の失業給付、健康保険の傷病手当金や出産手当金、年金なども含まれます。

③同居要件

  • 被保険者との同居が不要(別居可)
    • 配偶者
    • 子、孫、兄弟姉妹
    • 直系尊属(父母、祖父母など)
  • 被保険者との同居が必要(別居不可)
    • 上記以外の3親等内の親族(おじ・おば、甥・姪など)
    • 内縁関係の配偶者の父母・子
【関連記事】健康保険の被扶養者の概要はこちら

配偶者が対象の場合は国民年金の届出も必要

被扶養者となる家族が20歳以上60歳未満の配偶者の場合、健康保険の被扶養者届と同時に国民年金の「第3号被保険者」の届出も必要です。

協会けんぽに加入している場合は、両者が一体となった様式が用意されており、一度の届出で同時に手続きが可能です。

国保組合の場合は?加入する医療保険制度によって手続き先が異なります

  • 健康保険(協会けんぽ・健保組合)の場合
    • 年金事務所または健保組合へ被扶養者追加の届出を行います。
      本記事では協会けんぽのケースを中心に解説します。
  • 国民健康保険組合(歯科医師国保など)の場合
    • 国民健康保険には「被扶養者」という概念がないため、家族も「被保険者」として各国保組合へ資格取得手続きを行います。
      なお、厚生年金保険の適用を受けるクリニックで、20歳以上60歳未満の配偶者を被扶養者に追加する場合は、別途、年金事務所への国民年金第3号被保険者届の提出が必要です。
【関連記事】国保険組合の手続きはこちら
【関連記事】国保組合+厚生年金で配偶者が扶養に入る場合の手続きはこちら

健康保険被扶養者(異動)届の手続き

提出期限

事実発生(採用、婚姻、出生など)から5日以内に提出します。

提出先

クリニックの所在地を管轄する日本年金機構の事務センターもしくは年金事務所へ、郵送や窓口持参で提出します(健康保険組合の場合は組合へ提出)。

また、電子申請による提出も可能です。

届出様式

所定の「健康保険 被扶養者(異動)届/国民年金第3号被保険者関係届」を使用します。

様式は日本年金機構のホームページからダウンロード可能です。

記入には、被扶養者に追加する家族の個人番号(マイナンバー)、収入額、資格確認書の発行希望の有無などの情報が必要です。
事前にスタッフ本人へ確認しておきましょう。

添付書類

状況により異なりますが、原則として以下の書類が必要です。

  • 続柄確認書類:戸籍謄(抄)本や住民票(発行から90日以内)。
    • スタッフと家族の双方のマイナンバーを届書に記載し、事業主が続柄を確認した旨を記載した場合は省略できます。
  • 収入確認書類:課税(非課税)証明書、退職証明書、雇用保険受給資格者証の写し、年金額改定通知書の写しなど。
    • 被扶養者に追加する家族が所得税法上の控除対象配偶者・扶養親族であることを事業主が確認した場合や、対象者が16歳未満の場合は省略できます。
  • 別居している場合:仕送りの事実と金額が確認できる書類(振込明細書・現金書留の控えなど)。
    • 対象者が16歳未満または16歳以上の学生の場合は不要です。

健康保険組合は、協会けんぽと申請書の様式や添付書類が異なる場合があるため、必ず組合に手続きの詳細を確認してください。

よくある質問

雇用保険の失業給付を受けている家族は被扶養者に追加できますか?

日額が3,611円(19歳以上23歳未満は4,166円、60歳以上等は5,000円)以下であれば追加できます。
待機期間中も被扶養者になれますが、上記の金額を超える給付が始まった場合は、扶養を外れる手続きが必要です。

一人暮らしをしている学生の子供も被扶養者に追加できますか?

年間収入が、130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満)で、かつ、スタッフ(被保険者)からの仕送り額未満であれば追加できます。
アルバイト収入が月額108,334円以上(19歳以上23歳未満は125,000円以上)になると要件から外れるため注意が必要です。

夫婦共働きの場合、子供はどちらの被扶養者にすべきですか?

原則として、年間収入の多い方の被扶養者とします。
なお、育児休業の取得により一時的に収入が逆転した場合、被扶養者の変更手続きは不要です。

国保組合と厚生年金保険に加入しているクリニックも届出が必要ですか?

家族の扶養追加は国保組合への資格取得手続きのみで対応できます。
ただし、20歳以上60歳未満のスタッフの配偶者を被扶養者に追加する場合は、国民年金第3号被保険者関係届を年金事務所へ別途提出する必要があります。

手続きに不安のある院長先生は、社労士へお気軽にご相談ください

被扶養者の手続きは提出期限が「5日以内」と短いだけでなく、認定要件の確認や必要書類の判断に専門知識が求められます。

診療や経営に多忙な院長先生が、こうした管理業務をご自身で正確・迅速に行うのは容易ではありません。

  • 添付書類の判断に自信がない
  • 手続きの漏れや不備を防ぎ、スムーズに進めたい

このような場合は、ぜひ下図のお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。


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  • この記事を書いた人

福島智美/社会保険労務士(未登録)

慢性期病院やリハビリ病院で労務管理を担当。転職先で山口の部下となった縁で以後の行動を共にする。文学博士前期課程修了。親族に医療従事者多数。

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