当サイトはアドセンス広告およびアフィリエイト広告を利用しています。

04_採用管理

主な採用方法

2024年11月25日

人材の採用方法

巷には多種多様な人材募集・採用方法が存在する。採用担当者は、採用ターゲットとなる人材の職種や役職および自社の採用予算に応じて、最適な採用方法を選択できなければならない。そこで本記事では、採用ビギナーのために代表的な6つの採用方法を紹介する。

主な採用方法6つ

ヘッドハンティング

ヘッドハンティングは、ヘッドハンターと呼ばれるやり手の転職エージェントが、他社に勤務している有能な人材をリサーチし、クライアントに代わって密かにアプローチして、クライアントの企業へ転職するように仕向けるサービスである。

■ヘッドハンティングのメリットとデメリット

ヘッドハンティングに最適な人材は、研究職など転職市場に出てこないレアな職種や、執行役員クラスの経営幹部など。採用人材の理論年収の70%〜50%が成功報酬の相場であり、採用コストは人材サービスの中では最も高額となる。レイノス(レイスグループ)などが有名。

人材紹介サービス

人材紹介サービスは、求人者と求職者がそれぞれ人材紹介サービスに登録し、人材紹介サービスの転職エージェントが、求人者と求職者とのマッチングを行う。求人者と求職者の間で、採用選考から内定に至るまでのプロセスをサポートしてくれるサービスである。

■人材紹介サービスのメリットとデメリット

人材紹介サービスは、医師や薬剤師などの医療職をはじめ、製造や建設の技能職、経理や人事スタッフなど、幅広い求人・求職ニーズに対応しており、採用内定者の理論年収の35%〜25%が利用料の相場である。Doda、マイナビ、リクルートなど、お馴染みの媒体が多い。

求人情報誌

求人情報誌は、月刊や週刊など定期刊行の媒体に求人広告を出稿して、求職者を募集するものである。人材採用ツールの中では歴史が長く、コンビニの雑誌コーナーや公共交通機関の駅のフリーペーパーなどで多くの人が目にしたことがあるはず。近年はWeb併用も増えている。

■求人情報誌のメリットとデメリット

廉価でローカルに特化した求人媒体ということもあって、一般的には製造や販売、営業事務などの単純作業に従事する非正規雇用者の募集に使われることが多い。料金は求人掲載期間と広告サイズによって決まり、他の人材サービスに比べて比較的割安なのが特徴である。

ダイレクトソーシングサービス

もともとダイレクトソーシングは、求人者と求職者がSNSなどを使って、人材サービスを介さずにお互いのニーズをすり合わせし、採用(就職)に至るものをいう。ただし世間的に知名度の低い企業は、大手ダイレクトソーシング会社の人材データベースを活用することが多い。

■ダイレクトソーシングサービスのメリットとデメリット

ダイレクトソーシングサービスは経営幹部から高度専門職、新卒の就活生まで幅広い層をターゲットにしている。コストは人材データベースの利用料+採用内定者の理論年収の35%〜25%の成功報酬で、人材紹介よりは割高。Dodaダイレクトやビズリーチが草分け的存在。

リファラル採用

リファラル採用は、自社の従業員に知り合いを紹介してもらう採用方法である。最近は人材サービスを利用しても計画通りに人員を確保できない企業が増えているのか、リファラル採用やアルムナイ(出戻り)採用を行う企業の取り組み事例が、Web記事などで紹介されている。

■リファラル採用のメリットとデメリット

リファラル採用は採用したい職種や階層、雇用身分などに応じてケースバイケースで適否を判断したほうが良いだろう。採用コストは紹介してくれた従業員に報奨金を支給するケースが多いようだが、支給要件などを制度化しておくことが望ましい(給与課税も忘れずに)。

ハローワーク

ハローワークは職業安定法に定められた公共職業紹介所で、戦前に横行した人身売買の反省から、職業紹介を官営および厚生労働大臣の許可を受けた事業者のみとしたのが始まりである。古くから多くの求人者と求職者に利用されてきた伝統的な人材サービスである。

■ハローワークのメリットとデメリット

無料で利用できること、また官営の安心感から、利用する求人者や求職者の幅が広く、取扱い求人数や求職者の数も多い。最近はインターネットサービスの使い勝手も向上しているが、依然として書類を郵送でやりとりするのが主流なので、選考や採否通知の事務が煩雑である。

職業安定法により高校生の新卒採用は必ずハローワークを通じて行わねばならない。

記事のまとめ

リクルートマーケティングの時代

今後は、ダイレクトソーシングによる通年採用が増えてゆくと思われる。よって採用担当者は、漠然と求人広告を出稿して応募を待つのではなく、日頃からマーケティング志向でもって、SNSなどを活用した職場・職業のブランディングに取り組む必要があるだろう。

おすすめの書籍

転職フェアの時だけ社員総出でハッピを着て作り笑顔を浮かべたって本当に良い人材は獲得できない。大事なのは質の高い人事制度の確立と日頃の経営姿勢。そしてこれらをPRして職場と職業をブランディングすること。ダイレクトソーシング時代に必読の一冊。


  • この記事を書いた人

山口光博

コンビニやスーパーの販売職を経て三十路を機に人事業界に転身。20年以上にわたり人事部門で勤務先の人事制度改革に携わった後に起業。社会保険労務士試験合格。日商販売士1級、建設業経理士1級、FP技能士2級など多数取得。

-04_採用管理